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天の時、地の利、人の和


yozan


 今週は、ずっと出羽国に滞在しておりました。大河ドラマ「天地人」ブームでスポットが当たった米沢は、既に雪が舞っておりました。しんしんと冷える米沢城址を訪れ、関が原合戦の後、会津120万石の大々名から30万石に減封され、それでも家臣をほとんど解雇することなく、ひたすら耐え忍んだ上杉家に想いをはせてまいりました。

 地方出張で現地を歩くとよくわかるのが、「県境で経済圏や文化圏を判断してはいけない」ということです。現在、出羽国南部は山形県となっていますが、その行政区分は大きく4つに別れています。米沢市を中心とする置賜地方、山形市を中心とする村山地方、新庄市を中心とする最上地方、そして鶴岡市を中心とする庄内地方です。
 それぞれ江戸時代の藩割の影響が色濃く残っていて、米沢に行けば、「上杉氏」、山形に行けば「最上氏」、鶴岡に行けば「酒井氏」の名前ばかり聞くことになります。それでも、山形新幹線が走る米沢から山形、新庄へ抜けるエリアは、まだ同一経済圏として見られなくもないと思うのですが、名峰月山を越えた日本海側の庄内地方は、同じ山形県でも全く異なる経済圏である印象を受けました。例えば、ドラッグストア業界の雄、カワチ薬品(2664)は、本拠地の栃木から福島、宮城、山形と北上する店舗展開を続けていますが、米沢→山形→新庄と出店してきたものの、なぜか鶴岡・酒田にはまだ出店がありません。庄内地方は山形経済圏の延長として捉えるのではなく、秋田、新潟などと共に日本海沿岸都市経済圏として捉え、腰をすえて店舗戦略などを考える必要があるのかもしれません。
 
 このような現象は、日本各地に見られ、ドミナント出店を得意とする小売業が他地域への店舗展開を考える場合に「文化・風習の似通った進出しやすい場所」を選定するための知識として重要です。「地の利」を生かした出店をしようとすれば、「地理的距離を測るのではなく、歴史に学べ」ということが正解なのかもしれません。

 写真は、米沢城址の上杉鷹山公の銅像の下にあった、彼の有名な言葉を刻んだ石碑です。

| cpainvestor | 23:30 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
今週はおつかれさまでした。相変わらず質の高い講義を有難うございました。
ドミナント撤退による地元経済への影響について、先週も誰かと話をしました。似たようなことをおっしゃっていたのを思い出しました。
退職の保証については考えねばならない範囲がもっと広いのかも知れませんね。企業の責任とは、と考えさせられます。

◆rita◆
Posted by: rita |at: 2009/11/14 11:55 AM
rita様

先週は大変お世話になりました。
おっしゃるように企業城下町のようになってしまっている町は、ある意味特定企業と運命共同体です。

いつぞや、海外駐在している同僚から「コダックの企業城下町の寂れっぷりが最近激しすぎる」などという例も聞いたことがあります。デトロイトなどを見ていても、企業の責任の重さを感じます。
Posted by: cpainvestor |at: 2009/11/16 11:41 PM








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