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夏バテによる大ブレーキ


 今週は、不覚ながらも体調を崩し、いくつもの予定をキャンセルしてもらうこととなってしまいました。振り返ってみると、5月の連休前から時短勤務はなくなり、フル稼働を続けていたのですが、先週大きなセミナーの講演業務が終わったことでほっとしたのでしょうか。週末は子供達を近くのプールに連れて行き、目一杯遊ばせて、火曜日に気分新たに出勤したところ、午後から急に体がだるくなり全く動けなくなりました。お客様との打ち合わせをなんとかこなして早退し、そのまま昨晩まで、高熱に苦しみながら眠りこけました。だんだんと体に無理がきかなくなっているようで、今週の予定は全てキャンセル、大ブレーキとなりました。大きな仕事がキャンセルとなっていたこともあり、代役のきかない仕事がなかったことがせめてもの救いです。こういう時は組織のありがたみを痛感します。
 今朝あたりからようやく起き上がれるようになり、食欲も出てきましたが、未だ本調子にはほど遠い状況です。猛暑日が続いておりますので、皆さんもお気をつけ下さい。

 さて、大ブレーキがかかったことで、観念して久しぶりにゆっくり体を休ませ、今日は少し本を読む元気も出てきました。こういう時こそハードカバーに取り組もうと、すでにいくつかの投資ブログで取り上げられていた「富・戦争・叡智」(下図左)を読みました。世界恐慌から第二次大戦へという20世紀半ばの究極の状況下で、市場株価はどのように反応し、人々はいかにして「富の保全」をなし得たかということをテーマにあつかった書籍ですが、第二次大戦の欧州戦線での戦況や、その時の経済状況が詳述されていて、歴史マニアのわりに、あまりそちら方面に詳しくなかった私としては大変興味深い内容でした。この書籍を読んで、印象に残った内容をいくつか箇条書きにしておきます。

○偶然かもしれないが、1930年~40年代の各国の株式相場の転換点は、戦局の転換点を的確に表していたことが多い。
○ 戦勝国と敗戦国及び被占領国では、資産の保全度合いが全く異なり、敗戦国及び被占領国では、紙の資産(通貨・株式・債券等)は、いったんほとんど無価値化している。
○敗戦国並びに被占領国に属している場合、金や宝石、不動産所有は、紙の資産に比べると、ある程度資産価値を保全してはいたものの、目立つものはすぐに当局に没収され、決して常に安全であったとはいえない。
○外国(特にスイスなどの中立国)への預金なども、危機が迫ってからの対応では送金が難しくなる上、国外脱出時の助けにもならない。
○ 戦時下で物々交換の主役となり重宝がられたのは、食糧品、医薬品、衣料品(特に寒冷地において防寒機能が高いもの)、嗜好品(タバコ・酒)などであった。

 結局のところ、究極の状況下では、有形の財産などはあてにならず、当人が受けた教育、これまで獲得してきた知識・経験・技能・人脈・その他、身ぐるみはがされても残る無形の財産しか役に立たないということのようでした。確かにホロコーストを生き抜いたビクトール・E・フランクルも、「他の囚人より自分が収容所で優遇されることがあったとすれば、それは医者だったから」といった記述をその著書「夜と霧」(下図右、こちらを読まれていない方は必読かと思います。ホロコーストを扱った重い内容なので、心に余裕がある時に読まれることをお勧めします。)の中でしていたことを思い出します。

 「保全に迫られるほどの財産自体を持っていない自分には関係ない」と言ってしまえばそれまでかもしれません。ただ、「常に最悪の状況を想定した上で行動をする」というリスク管理の基本がどうあるべきなのかが、この本からは学べるような気がしました。例えば、財産の一部を金に投資して、資産保全をはかるにしても、現物を確保できないETFでは究極のヘッジにはならないことが、この本を読むとよくわかります。

 最後の章には、朝鮮戦争の記述がありますが、北朝鮮軍が突然侵攻してきた状況を読んでいると、「今もそのリスクは全く変わっていないどころか、むしろ高まっているのではないか」とさえ感じます。日本の自衛隊だけで日本国内を防衛できないのは明白なわけで、基地問題でこれ以上もめている状況ではないだろうと思うのは、私だけでしょうか。次期の主力戦闘機も早いところ決めて配備してもらいたいところです。

             

| cpainvestor | 19:54 | comments(3) | trackbacks(0) | pookmark |
Comment
揚げ足取りで申し訳ないですが、自衛隊の防衛力に対し短期間で致命傷を与えられるのは、アメリカぐらいですよ。

長期戦になると、中国だと押し切られる可能性がゼロではないと思いますが、北朝鮮の軍事力はゴミに等しいかと。最悪、国民に多少の死者が出るくらい。ドライに割り切れば、それぐらいの死者が出るのは諦めるしかない。

株や金融商品と一緒で、人が言うことを鵜呑みにせずに、自分で突き詰めて出した結論しか信用しない、というのが重要かと。
証券会社アナリストの記事や、SPA!を読んで投資している人は滑稽じゃないですか。

偉そうなコメントで申し訳ありません。
Posted by: そっち方面の関係者 |at: 2010/07/25 5:23 PM
そっち方面の関係者さん
コメントありがとうございます。

ご指摘に従い、少し調べてみました。(といってもネットの流し読みですが・・・)確かに北朝鮮は、弾道ミサイルの脅威を除けば、とても他国を正面から侵略できる装備は有していないことだけは明らかなようですね。
ただ、自衛隊の弾薬の保有量の少なさはかなり気になりました。

かの北の国は、いきなり航空機テロをやったり、魚雷で船を沈めたり、ミサイル実験をやったりと、行動が読めないのが気になります。

弾道ミサイルが発射された後にこれを撃墜するのは、極めて難しいそうですから、せめて首都圏などに向けて先制発射されたり、テロ攻撃などがされないことを祈ります。

ただ、近年の中国人民解放軍の軍備増強の流れなどをみると、南西諸島など沖縄方面の装備が今後ますます重要になるのは確かなようですね。

やはり、この分野には、もう少し日本はお金をかけるべき分野であるように思いました。

Posted by: cpainvestor |at: 2010/07/27 6:45 AM
つまらないコメントに返信いただいてすみません。。。
このブログとは関係の薄い話題と思いますので、簡単にコメントだけレスします。

>弾薬の保有量
一部の方(+一部の評論家)に気にされる方もいますが、詳しくは省きますが、我々も間抜けではないです。大丈夫です。

>テロ攻撃
おっしゃるとおりですね。しかし、こればかりはいくらお金をかけても完全に防ぎようがないです。
日本人は、戦争に対して「死者が出ては駄目」・「100%安全でなければ駄目」という意識が強すぎるように感じています。

>中国軍備増強に対する対応
おっしゃる通りですね。5〜10年の間は大丈夫でしょうが、20〜30年の観点からは絵を描き直す必要は高いと思いますし、アメリカ主導で書き直しは順調に進んでいると認識しています。

>もう少しお金をかけるべき分野
すでに世界でも屈指のお金をかけて頂いています。非常にありがたいことです。お金の面では、他の先進国に比べて非常に恵まれていると思います。

つまらない話題でブログを汚してすみませんでした。
このブログは大好きですし勉強になるので良く拝見させて頂いています。
お仕事がんばってください。
Posted by: そっち方面の関係者 |at: 2010/07/27 11:00 PM








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