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読書の秋にオススメ 3冊


 大学院の夏休みはあっという間に終わってしまい、また修行僧のような生活に逆戻りすることにブルーになっている今日この頃ですが、この2か月間、出張が解禁されたこともあって、移動時間にかなりの数の「読みたい書籍」(読まされている論文ではないことが重要です!)を読むことができました。

 すっかり更新頻度が落ちてしまっても、時々訪問して下さる皆さんのために、その中で抜群に面白かったものをいくつかシェアします。

銃・病原菌・鉄 (上下巻)

 かつてこの方のブログだったかコメントだったかで紹介されていて、ワンクリックで購入した後、ずっと積みっぱなしであったため、「こういう大著は今しか読めない」と思い、挑戦しました。感想は一言「抜群に面白い人類史(特に上巻)」でした。
 「なぜユーラシア大陸西端のヨーロッパ諸国が南米・北米大陸をあれほど簡単に征服できたのか、なぜ、逆のケース(インカ帝国がヨーロッパ諸国に攻め込むということ)が起こらなかったのか?」という、誰もが世界史を習った時に感じる疑問を、人類の起源まで遡って、丁寧に解き明かしています。
 タイトルの「銃・病原菌・鉄」というのは、ヨーロッパ諸国が世界中を植民地化するのに大きな威力を発揮した「キラー・コンテンツ」ですが、その背景には様々な地政学的な理由、気候、そして幸運などがあったことがこの書籍を読むと良くわかります。決してどこの民族が優秀だったとか、どこの国の王が立派であったとか、そういう話がほとんど出てこない「人類史」であるというところがこの本の面白さの秘訣でしょうか。ピューリッツァー賞をとった名著だそうですが、知的好奇心を目一杯そそられる一冊でした。

「ベイジン〈上巻) 〈下巻〉」

 真山仁さんの小説は「ハゲタカ」以来のファンですが、こちらは読んでいませんでしたので、Chikirinさんの推薦文を見て購入しました。東京−仙台間往復で上下巻一気に読み切ってしまうほどの抜群の面白さでございました。福島原発事故の数年前に「原発の全電源停止」をクライマックスにすえた小説が書かれていたことに驚かされると共に、「少なくとも学者さんの間では、やはり想定外ではなかったのだ」という感想を強く持ちました。先日NHKスペシャルで、米国の原発技術者に取材した特集をやっていましたが、「福島原発の爆発映像を見た瞬間に、水素爆発とメルトダウンを悟った」というインタビューを聞いて「情報の価値は受け手の能力に依存する」という言葉を改めて強く認識した次第です。この情報管制網を突破するには、「思考停止にならず、自分自身で考える力」を普段から磨くのと、やはり海外の主要な媒体には定期的に目を通すような語学力はつけないといけないということでしょうか。

「下町ロケット」

 最後の一冊は、直近の直木賞受賞作です。こちらはKENさんのオススメで購入したものですが、あっという間に読んでしまいました。中小企業を舞台にした夢あり、笑いあり、涙ありの本当に楽しめる小説です。中小企業の支援に奔走する腕利きの弁護士さんの活躍を読んで改めて、「お金だけで客を選んではいけない」という「専門家としての信条」を思い出させてくれたような気がします。こういう不況期にこそ、専門家も自分の立ち位置が試されるということなのかもしれません。自分がなぜこの職業を選んだのか、その初心を思い出させてくれたような気がします。

 2ヶ月で20冊近く読みたいものを乱読して、結局他のブロガーの方々の受け売りとなってしまうのは心苦しいところではありますが、私と趣味嗜好が似ている皆さんには、上記3冊(上下巻ものがあるので正確には5冊)とも「外れなし」だと思います。秋の夜長・移動時間などに是非どうぞ。

 私も今月もう一回くらい更新できることを目標に、仕事、勉強、家族サービスをがんばってまいりたいと思います。

| cpainvestor | 21:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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