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上司にこそ必要な質問力とファシリテーション力


sakura20120408

 関東地方は桜が満開となりました。上場企業の監査を担当する会計士の場合、この時期は3月決算会社の監査のピークシーズンとなるため、息つく暇もないほど忙しい毎日を送るようになります。私はこうした業務から離れた初年度には、「春をゆっくり感じられるなんて、なんて幸せなんだろう。」と思ったものですが、ここ数年のこの時期は、お客様企業の新人や若手社員の研修講師でかりだされる日が多くなり、別の意味での季節労働者になりつつあります。

 2〜3年前から、「研修中、休憩時間明けの眠気覚ましのつかみネタが受けない」という状況に何度か直面し、彼我の年齢差を実感するわけですが、それにしても、最近の若い方の貪欲さと勤勉さには感心することが多く、むしろこちらが大きな刺激を受けます。
 私がおうかがいしている企業に就職できたような方々はいわゆる「シューカツ勝ち組」なのでしょうが、業績好調な有名人気企業には、弁護士や会計士資格を持った新卒の方はもちろんのこと、留学生やら、「ボストンキャリアフォーラム採用」などという方もいて、一部の受講者には、「英語で研修してもらっても全く構いません」的な雰囲気があることに、こちらもあせりを感じております。「ゆとり世代」云々の話がありますが、少なくとも新卒上位5〜10%くらいの人材は、私達氷河期世代以上に危機意識をもって、大学・大学院でよく勉強をしていることは間違いないでしょう。私が新卒の時のスペックでは、とても今の彼らと張り合える気がしません(そもそも採用の枠にひっかからないでしょうが)。

 こういうハイスペックな方々を対象とする研修では、新人であったとしても単に知識の解説をするだけであれば、「参考書籍を事前に教えてくれ」となりますし、先輩風を吹かした教訓めいた話をすれば、「先生の時代と今の時代はだいぶ外部環境が違うんですけど・・・」という感想を受講者の数人からいただくようになります。「こやつ生意気な!」と一蹴することは簡単ですが、こちらもやはり従来型の研修をやっても彼らのニーズを満たすことはできないことは悟るべきで、最近はこういった意見への対策として、自分が講師を担当する全ての研修において、「質問攻めの問題解決型インタラクティブスタイル」に転換していくようにしています。
 例えば、企業分析系の研修であれば、一通りの分析手法は事前課題である程度習得してもらった上で、当日の講義は最小限とし、主にケーススタディをグループワークで課して、その後「この会社の経営課題は何か?」「成長戦略としてM&Aを考えるのであれば、マッチングすべきはどのような業種・業態・地域の会社か?」といった質問を糸口に、いわゆる「答えのない問題に仮説を設定して考えさせる」訓練を、質問を繰り返すことで徹底して行うことになります。

 このようなスタイルで研修を進める場合、講師のスキルとしては、様々な意見に即座に切り返せるだけの実務経験の蓄積のみならず、「いかに受講者にロジカルかつ多面的に考えさせる良い質問をするか?」という質問力や、議論が散逸しっぱなしにならないよう、うまくかじ取りしていくファシリテーション力が必要となります。これらはなかなかの即興芸で、簡単に身につくものではありませんが、中間管理職以上の皆さんが、超超氷河期の優秀な若手社員から自分のポジションを守り抜くためにも、ぜひとも身につけておきたいスキルではあります。

 私自身、この手のスキルについて、日々修行中ではありますが、後輩から聞かれた場合には、まずとっかかりとして質問力の方はこの書籍 ファシリテーション力の方はこの書籍 を薦めることが多いです。このブログの読者の皆さんで「他にもこれが良いぞ!」というものがあれば、ぜひともご教示下さい。

| cpainvestor | 17:50 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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