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年頭所感 (ブログ再開のお知らせ)



 遅ればせながら、明けましておめでとうございます。

 年の初めに元気な男の子が生まれました。長い長い入院生活によく耐えてがんばってくれた妻と、私達家族をサポートして頂いた方々、それに神様に感謝です。

 年頭にあたり、所感を簡単に。

<生活面>
 
3人の息子の父親になりました。何はともあれ、家族5人、仲良く楽しく過ごしたいです。私は、これまで以上に「息子達にとっての父親は自分しかいない」ということを肝に銘じて行動しなくてはなりません。ワーク・ライフ・バランスというのは、不器用な私にとって、本当に難しい課題ではありますが、妻をできるだけサポートするためにも、よくよく考え、行動するようにしたいと思います。
 つるの剛士さんの「育児休暇取得宣言」には、考えさせられるものがありました。

<仕事面>
 今年のテーマは「」としたいと思います。(ちなみに昨年は「拓」でした。)この不況の最中で、家族との生活を守り、生き抜いていくためには、既存の顧客と仕事を維持するだけではなく、個人の更なるスキルアップとチーム全体の実力の底上げにより、自ら仕掛けて新たなサービスを生み出し、顧客を獲得していく「攻め」の姿勢が必要不可欠です。
 そのために最も必要なのは、「座学」ではなく、「新サービスの実践機会」です。リクルートの社是ではありませんが、「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」をモットーに、時には採算管理よりも投資を優先し、「新たな機会」を創り出すことに、エネルギーを注ぎたいと思っています。

<投資・家計面>
 
昨年の個人ファンドの運用成績(配当込み)は、+25.7%となりました。運用成果がまずまずであった上に、新規資金による追加投資のタイミングが良かったこともあって、一昨年の「大負け」はほぼ挽回しました。ただ、この運用成果は、個別銘柄を詳細に分析した上で、投資してうまくいったということではなく、今やポートフォリオの大半を占める米国・中国株が、各国の相場全体が大幅に上昇した流れに乗ったに過ぎない結果だと見ています。(一応、読者の皆様のご参考までに個別銘柄を挙げておきますと、米国株(ADR含む)では、昨年から4月まで集中的に仕込み続けたHBCWFC、年後半のバフェットの売却と不祥事報道による暴落時に拾ったMCO。中国株では、060602328がかなり貢献してくれました。)
 一本調子の上昇相場が2年も3年も続くことはまずありません。既に年末の時点で、上昇し過ぎていると思った株式は一部売却しました。今年は年頭から常に利益確定を意識しつつ、より注意深く相場と個別株の業績を見ていこうと思います。
 職業的制約と所属組織の更なる規制強化で、運用銘柄はほぼ外国株とせざるを得ない状況となりました。これを不運と捉えるのではなく、「外国企業の開示資料をきちんと読み込み、同時に国際会計基準を実践で学ぶチャンスだ!」と思いながら、じっくり銘柄選定を行っていきたいところです。

 今年は、このあたりからスタートです。

 今日の写真は、「失業保険原資の無駄遣いの象徴」として名高いヒルトン小田原スパの窓から見渡した相模湾の日の出です。温泉と宿泊施設そのものは、なかなか良かったです。


 

| cpainvestor | 00:07 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
しばらくお休みします


 読者の皆様へ

 しばらく更新をしておりませんでしたが、ご訪問いただく皆さんが、相変わらず多数いらっしゃることに感謝致します。私事ですが、家族が入院しておりまして、しばしの間、本業以外の時間は家族のケアに専念したいと思っております。

 家族の方が無事、落ち着きましたら、また、こちらのエントリーも再開致しますので、1ヶ月ほどお待ち頂ければ幸いでございます。


                                                  管理人より

| cpainvestor | 00:07 | comments(4) | trackbacks(0) | pookmark |
できるだけ多くの人に見て欲しい労作

沈まぬ太陽


 映画「沈まぬ太陽」を見てきました。6時半になんとか映画館に駆け込んで、10時過ぎまで、途中休憩が10分あるという大作で、まさに「圧巻」の一言でした。

 山崎豊子氏の原作「沈まぬ太陽」に出てくる「国民航空」のモデルが日本航空であることは誰の目にも明らかです。小説の方の「御巣鷹山編」の日航機事故の描写でも、読んでいて息が詰まりそうになったことを覚えていますが、映画の迫力もそれに勝るとも劣らないものでした。ただ、今も多くの遺族がいらっしゃることに相当な配慮をしたのでしょう、当時の写真週刊誌に掲載されたような刺激の強すぎる映像は極力避けられています。
 主人公恩地のパキスタン→イラン→ケニアという僻地駐在の様子も現地ロケがしっかり行われ、迫力ある映像となっています。また、ナショナル・フラッグ・キャリアをとりまく政官財の癒着構造もそれなりにきちんと描かれていました。

 「沈まぬ太陽」の映画化は、これまで何度も企画されたようですが、そのたびに日本航空からの圧力で立ち消えになっていたようです。ただ今回は、不景気の最中であるにもかかわらず、角川映画が様々な圧力に屈せずにがんばってくれました。作品の映像から、社運をかけて制作に取り組んだ「気迫」のようなものが伝わってくる良い出来栄えでした。3時間超の上映時間では、1日に3回上映が限界です。ビジネス的にはもっと短く編集したかったでしょうが、それを犠牲にしてでも伝えたかったものがあったということでしょう。主人公恩地役の渡辺謙、ライバル行天役の三浦友和の演技もなかなかでしたが、ほんのワンシーンしか出ない端役までが、十分に主役を張れるような豪華キャストで固められ、まさに「オールスターメンバーによる邦画大作」に仕上がっておりました。

 JALが経営危機に陥り、再建方針を巡って迷走を続けるこの時期に、映画が公開されたのは、決して偶然ではないでしょう。この映画の公開にあたり、当然ながらJALは抗議したようですが、必ずしもマイナスなことばかりでないように思います。「資本の論理では決して判断してはならない安全運行の重要性」を思い出させてくれますし、「顧客サービスの最前線で奮闘する現場従業員の様子」もきちんと描写されています。この映画を見て逆に「JALにちゃんと膿を出し切って再生して欲しい」と思ったのは、私だけではないでしょう。

 私も映画館に行くのは好きな方ですが、映画終了後、館内に自然と拍手が沸き起こったのは初めての経験でした。3時間超の映像、見続けるにはかなりの気合いが必要ではありますが、「これこそ映画館で見ておくべき一本」だと思います。皆さんもどうぞ。


追伸
 こちらのNHKのJAL特集の方も必見です。私の窮境原因分析も番組制作にちょぴっと役立っているかもしれません(笑)。

| cpainvestor | 01:56 | comments(8) | trackbacks(0) | pookmark |
コーヒーはペーパードリップに限る


 私は、かなりのコーヒー党で、1日2杯は必ずコーヒーを飲みます。スターバックスもタリーズも嫌いではないですが、無理やりコーヒー豆を深く炒って濃い目に入れることで香りを際立たせているような感じがして、2杯目は決して飲めない味です。やはり、コーヒーは、普通に炒った豆を時間をかけて昔ながらのペーパードリップでいれてくれるお店に限ります。

 ペーパドリップ派の私にとって、これまで最もお気に入りのコーヒーチェーンは、珈琲館で、最近ではこのチェーンの京橋店が私の隠れ家になっておりました。このお店はタバコの匂いがやや気になるのが玉に傷ですが、おかわりの2杯目が半額になるのはうれしいサービスです。自宅で飲む豆もここで買っております。

 ところが、最近、私の中でこの珈琲館の地位を脅かすライバルが出現しました。ドリップマニアというJRのエキナカに展開しているチェーンで、東京駅の地下に小さな店舗を構えています。ここも、注文を受けてからペーパードリップでコーヒーをいれてくれるのですが、ここの東京ブレンド(Mサイズで350円)は本当に美味しいです。東京駅で時間調整をする機会があるようなコーヒー党の方、最近の私の一押しですので、ぜひ、お立ち寄り下さい。

 ところで、このドリップマニアを初め、最近のエキナカのJR系列の飲食店は、確実にレベルが上がっています。これまではエキナカという立地に胡坐をかいたビジネスも多かったように思いますが、東京駅地下のGRANSTAなどを見ると、完全にデパ地下を模倣したような作りになっています。東京駅の場合、リニューアルした大丸のデパ地下も善戦してはいますが、八重洲地下街に関しては、完全にGRANSTAに需要を食われてしまったように思います。駅前立地で高い家賃を負担している店舗群にしてみれば、改札を出る前に客を取られてしまうわけですからたまったものではありません。おかげで、八重洲地下街の方は、家賃が高そうな良い立地の場所ほど、しょっちゅうお店が変わっているような気がします。
 八重洲地下街も手をこまねいているわけではなく、最近は東京ラーメンストリートを作るなどして、巻き返しに躍起ですが、毎日のように東京駅を利用する者としては、匂いがきつすぎ逆効果で、店の前を通る気がしなくなってきました(笑)。

 限られた需要を少しでも自分のものにしようと、エキナカ、エキマエの好立地エリアでは、各店舗間で日々激戦が繰り広げられています。特に最近の東京駅地下は、狭小坪数新業態のイノベーション発祥の地になっている気がします。この店などは、真っ先につぶれると私はにらんでいましたが、未だつぶれておりません。「お酢にも一定の需要がありま酢」ということでしょうか。

 これからもこのエリアの定点観測を続けたいと思います。

| cpainvestor | 21:42 | comments(7) | trackbacks(0) | pookmark |
(続)美容室での会話


 先日、どうしようもなく伸び放題だった髪の毛をなんとかするべく、久しぶりにいつもの美容室に行きました。私の担当をしてくれているのは、この一件以来、ずっとBさんなのですが、この日は、店長さんが夏休みだったらしく、Bさんが実質的な責任者として、お店を切り盛りしておりました。
 いまいち気の利かないスタッフにテキパキと指示を出しながら、電話の前の席に私を座らせてカットしつつ、電話が鳴れば、「今日は本当にごめんなさいね」と言いながら、きちんとワンコールで出ます。まさに獅子奮迅の活躍です。
 「電話はスタッフに取らせればいいのでは?」と私が聞くと、「お客様からの電話、本当は取らせたいのですけど、今日は本当に1、2年生の若手ばっかりで、心配なのです。最近の子、本当に敬語で電話の受け答えをしたことがないので、危なっかしくて。」と言って自ら率先して電話に出ます。

 Bさんとは、ひとしきりノリピーの話題で盛り上がりました。たくさんのお客さんからこの話題を聞くらしく、昼間仕事をしているだけで最新情報が入ってくると言って笑っていました。いつものようにテキパキと仕事をして、ささっと髪をすすいでもらった後に、急に言われました。

Bさん:「今日はお話があります。cpainvestorさんは、いつも土日のどちらかに来られますよね。私、来月から、土日は休みがちになると思うので、もし、必要であれば、お店の別の子を紹介しておきますけど、どうしましょうか?」
私:「どこか体でも悪いの?しばらくお店を休むの?」
Bさん:「いいえ、そうではないんです。私、来月に結婚することになりまして、夫が土日休みの仕事なので、なるべくそれに合せて自分も生活ができるようにしたいと思い、職場を変えることを考えていたんです。そうしたら、店長とエリアマネージャーから、君に辞められたら本当に困るので、なんとしても残って欲しいと言われて、土日休みを認めてもらえることになりました。もちろん、忙しい時期はみんなに心苦しいので、なるべく私も出るつもりですけど、いつもはいられないと思うんです。本当にすみません。」
私:「別の方の紹介はしなくていいですよ。平日に来るようがんばって調整しますから。(Bさんの術中に完全にハマッている私・・・)それより結婚おめでとう。!」
Bさん:「ありがとうございます。」

 Bさんは、前にも書いたように、それほど器用なタイプではありませんが、日々淡々と努力を続けて技術を磨き、少しずつリピート顧客を積み上げて、今では、「スケジュールのほとんどが指名予約のお客様」というお店になくてはならない美容師に成長しました。いつだったか、「仕事一辺倒で趣味がないのが悩みです」とボヤいていましたが、やはり「見ている人は見ている」ということでしょう。

 私は、Bさんの幸せそうな笑顔をおすそ分けして頂き、お店をあとにしました。

 


 

| cpainvestor | 01:10 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
「バブルの宴の跡」と「アジアに頼らざるを得ない日本の現状」


Sorachi River


 今週は、一足早く夏休みを頂き、北海道トマムリゾートに1週間ほど滞在し、子供達と北海道の大自然を満喫して参りました。トマムは冬のスキーリゾートとして有名なところですが、インドアのプールや野外アクティビティなども充実していて、「海外はなかなか難しい」という小さな子供連れのファミリーには、夏も十分楽しめる場所で、オススメです。(ただし、ホテルの食事がNGで、周りに殆どレストランがないのが玉に傷ですが…)

 それにしても、本当に何もない北海道のど田舎の山中に突然現れる高層タワーホテル4本は、やはり異様です。近くまで行くと、再生会社の厳しい予算制約(すぐに減損しまくった過剰債務のBSなぞを想像してしまうのは職業病でしょうか)から施設のメンテナンスが十分に行き届かない現状も見られ、まさに「バブル経済絶頂の勢い余ったリゾート開発競争の宴の跡」を実感することができます。ウィキペディアを読むと、トマムリゾート破綻までの経緯が詳しく記述されていますが、バブル経済を頂点に日本経済の勢いが失速したのと歩調を合せるように、運営会社の破綻とその後の規模縮小、再生会社(星野リゾート)による再建というプロセスを経て現在に至っているようです。

 世間が夏休みとなる少し前に滞在したこともあって、施設はガラガラ、料金も割安でオトクな旅ではありましたが(バリュー消費家としては、当然狙い通りです)、毎日朝夕は、大量のアジアからのツアー客でフロントがごった返しているのには、少々参りました。トマムはちょうど北海道の真ん中辺りにあり、富良野・美瑛はもとより、阿寒・摩周湖などの道東方面に行くにも良い中継地点となるのでしょう。夕方入り、早朝出発の北海道周遊ツアーの宿泊拠点として使われているようでした。もちろん、この大規模施設の稼働率を少しでも上げようという星野リゾートの営業努力と低価格戦略の賜物でもあるのだと思います。(ただ、この方式だとほとんど地元にオカネが落ちないのが難点です。)

 驚いたのは、ツアーパンフレットから、バスのロゴ、ツアーガイドまで、全て中国語やハングルで統一された、完全なるアジア人向けの短期団体パッケージツアーが沢山出てきているということでした。彼らのツアー内容を見ると、まさに、一昔前の日本人が大好きだった「名所旧跡を観光バスで効率良く巡る弾丸周遊ツアー」を地で行く感じです。小さな子供連れには到底無理なスケジュールだとは思いますが、右肩上がりで発展しつつある国の「初めての海外家族旅行」にはもってこいの内容ではないかと思います。

 どこの資本の会社がこれらのツアーを企画しているのかはわかりませんが、北海道の観光業は今や、「アジアからの観光客様々」なのではないかと思います。千歳空港も国際線ターミナルを建設中でしたが、これが完成して多くの直行便が就航すれば、夏冬の北海道は、アジア及びオーストラリアの富裕層にとって、益々身近な観光地となるのではないかと思います。この「北海道観光業の生き残りをかけた強烈なアジアシフト」は、多くの日本の製造業と同様に、「アジアなしではやっていけなくなった沈み行く日本」の現状と妙にダブって見えました。

 北海道のリゾートで、子供達と一緒に、日の出と共に起き、遊びつくし、日の入り後まもなく就寝する健康的な毎日を送り、大分リフレッシュできました。ただ、アジア↑日本↓の現状を毎日目の当たりにしたことで、6月に利益確定した長期運用資金の大半は、これまで以上に「アジア(中国)関連にシフトしよう」と心に決めました。(ちなみに上半期の私の投資パフォーマンスは+16.5%でした。昨年の大敗を取り戻すには不十分ではありますが、全体相場から言えば、可もなく不可もなくといったところでしょうか。)


追伸
 今日の写真は、子供達と共に楽しんだ川下りのボートから撮った空知川の川面です。ニュージーランド、クイーンズタウンの大自然の中で川下りをした時に勝るとも劣らない、素晴らしい景観でした。夏の旅行をまだ決めかねている方は、トマム空知川のラフティングも候補にいかがでしょうか。

| cpainvestor | 00:30 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
閾値(いきち)を下げる
  
  shonan

 今週から、いよいよGWですね。私も就職して以来、ほぼ初めてGWの連続休暇を満喫しております。会計士というのは因果な商売で、上場企業の監査を担当している限り、五月晴れが続くこの時期は、3月決算の上場会社の会計監査のピークと重なりますので、まず休めません。ちなみに、10月下旬の秋晴れが続く日々も、9月中間決算の会計監査のピークと重なりますので、休めません。「日本で最も過ごしやすい時期に常に仕事」という職業人生をまっとうされている全国の3月決算会社の経理担当者、及び、監査担当会計士の皆様、お疲れ様でございます。

 ここ数年、私は会計監査からは離れていたものの、いつも何かしら大きな仕事に放り込まれていて、「休めても数日」だったGWが、ちょうどプロジェクトの端境期に当たったこともあり、今年初めて昨日からの8日間連続休暇となりました。先週、妻に今年はかなり長く休めそうだと伝えたら、「え?休めるの?もう勝手に私達だけでいくつか予定を入れてしまっているのだけど。」と言われてしまいました。おかげで、私は久しぶりに自分の自由時間が確保できることになりそうで、昨日、普段読めそうもない長編小説や軽めの新書なぞをごっそり買い込んでまいりました。

 昨日、さっそく読んだのが小山薫堂著「もったいない主義―不景気だからアイデアが湧いてくる! 」という本です。小山さんのことは、映画「おくりびと」の脚本家だということで、私も知ったクチなのですが、テレビ番組の「料理の鉄人」の企画者だったりして、元々有名なオールラウンドクリエイターなのですね。稀代のアイデアマンだということもあって、その文章はウィットに富んでおり、しかもエピソードの一つ一つがとても面白く、サラサラっと読めてしまいました。頭を柔らかくしたい方、オススメです。

 小山さんの発想のポイントとして、「異質なものを組み合わせて、新しい価値を生み出す」というものがあるそうです。普段目にする何の変哲もない日用品を有名デザイナーにプロデュースしてもらって、新たな価値を見出す「ニューデザインパラダイス」という小山さんが企画したテレビ番組などが、その典型例でしょうか。私もこの番組を見たことがありますが、壁際のどこにでもあるコンセントタップを有名デザイナーにデザインしてもらい、とても面白い形状のコンセントタップになって出てきたときには「新鮮な驚きと楽しさ」を感じたのを覚えています。小山さんは、「アイデアをうまくつなぎ合わせることで、いかに宣伝費をかけずに、最大の宣伝効果をあげるか」を常に考えて仕事を進めると書いてありましたが、この新書に書いてある様々な企画を読むにつけ、「なんて頭の柔らかい人なのだろう!」と何度も唸りました。私のような保守的な専門家業界にいる人間にとっては、こういう「驚きと楽しさの発想法」が最も弱いように思いました。

 もう一つ、この本を読んでいて気になったのは、「閾値を下げる」というフレーズです。「なんて旨いのだろう!」と思った生ビールの1杯目が、2杯目になるとそれほど感動しなくなってしまったというような経験が皆さんにもあるのではないでしょうか。人間は快適だと感じる、ある一定の閾値(いきち)を持っていて、物質的な欲望が満たされるたびにその閾値が上がっていきます。この閾値が上がってしまった人ほど、その感性が鈍感になっていきます。だからこそ、日々のちょっとしたことに感動できたり、感情移入できたりする感性を持ち続けられることが幸せのポイントになるということが書いてありました。日々の些細なことでも幸せになれることを、「プチハッピーのミルフィーユ」と小山さんは名付けていましたが、「閾値を下げて感性のアンテナをはりめぐらす」ということも、彼のアイデアの源泉の一つなのかもしれません。そういえば、「おくりびと」に出てくる懐かしいお風呂屋さんの設定もそういうイメージの一つなのでしょう。

 今日は、子供達が幼稚園に行ってしまったことで、久しぶりに妻と二人でランチに行く時間ができました。これからの時期の湘南の名物、絶品生シラスを食べたいという方に、私達が今日行った自ら網元としてシラス漁に出ているこのお店を地元人として一押ししておきます。伊豆や箱根へのドライブの行き帰りにでもぜひお立ち寄り下さい。ただし、早めに行かないと並びますのでそのつもりで。

 写真は、我が家から徒歩数分、相模湾の海岸線(遠くに見えるのは箱根の山々)を携帯で撮ったものです。「閾値」を下げれば、遠出しなくても、美味しいものと和める景色は、身近なところにあるものですね。近場でゆっくり充電して、頭を柔らかくしたいと思います。
| cpainvestor | 17:33 | comments(2) | trackbacks(0) | pookmark |
笑って泣いてすっきりしたい方、映画館へどうぞ
 
 景気悪化で暗い世相の中、「おくりびと」のアカデミー外国語映画賞受賞の快挙は、久しぶりにとても良いニュースでしたね。アカデミー賞発表の少し前、私もすき間時間を利用し、フライングして映画館で見てまいりましたが、確かにしんみりと浸れる良い映画でした。

 主演の本木雅弘さんを初め、納棺師役の山崎努さん、その他脇を固める余紀美子さん、吉行和子さんと素晴らしい演技が光りました。(広末涼子さんには、もう少しがんばってもらいたかったところですが・・・)

 グローバル化、英語の世紀なのかもしれませんが、やはりこういう趣のある映画を母国語で見ると、「日本に生まれて良かったな」としみじみ思います。

 ただ、映像だけでは、あれだけの賞を総なめにはできなかったでしょう。やはり目に溜まって行き場のなくなった涙を最後にこぼれさせるのは、久石譲さん作曲の「これでもか」と主張するチェロのテーマ曲の切ない調べです。これは、はっきり言って反則ものですね。改めて、万国共通に伝わる「音楽の力」の凄さを感じます。(この分野だけは、それを生業にしている妻にかないません。はい。)

 チェロのなんとも言えない音色に右脳をビンビンと刺激されて映画館から出てまいりました。学生時代、オーケストラの友人が何人も、朝から晩までチェロにのめり込んでいたのがどうしてだか、少しわかったような気がしました。

 東京近郊にお住まいでまだ見られていない方、ぜひ、Web予約ができる丸の内ピカデリーでどうぞ。お一人で行って、笑って泣いてすっきりしてきてください。
| cpainvestor | 00:42 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
大黒柱に車をつけよ
 
 先月からがんばって日程調整をして、金曜日から有給休暇をもらって荷造りに励みましたが、あまりの荷物の量に土曜日の早朝からの引越しを3時間睡眠で迎えるはめになりました。雑誌類は直近のものを除き全て捨てて、書籍類もかなり捨てたのですが、それでもダンボール12〜3箱になりました(泣)。両親やご近所さんの協力もあり、なんとか無事に引っ越せて良かったです。先日相見積りをとった「引越しのサカイ」のサービスレベルはかなり高く、妻も満足しておりました(笑)。

 新居は、いわゆる「転勤留守宅」というやつで、オーナー様は、新居を建ててわずか8ヶ月で海外へのご栄転だということです。この「住宅購入・転勤のジレンマ」は、大企業サラリーマンのつらいところではありますが、おかげで、私達は駅近のほぼ新築の物件にリーズナブルな家賃で3年半は暮らすことができ、その後は、オーナー様の帰任待ちということになっています。オーナー様にしてみても、現地で駐在員として手当を頂きながら、家賃収入で住宅ローンを返済できるわけですから、WIN-WINの取引なのではないかと思っております。

 それにしても、最近の新築物件って凄いですね。ほとんど家中が家電製品みたいな感じです。自動で風呂は沸くし、床暖房は入るし、センサーで勝手にライトがつくし・・・(これって当たり前なのでしょうか?)、追い炊き機能のない風呂を使い、石油ファンヒーターを使って寒さをしのいでいた先週までとは、生活のグレードが一変しました。3歳の次男曰く、「このお風呂、ホテルみたいだねえ」。これを当たり前に思ってしまうと、3年半後の次の引越し先が見付からないかもしれませんので、気をつけないといけません(笑)。

 「住宅を購入するか賃借するか」というのは、誰にとっても人生の大きな悩める課題の一つかと思います。住宅購入を「投資」の観点で定量面から分析すると、必ずしも有利な投資ではないことは、以前、簡単なモデルを用いて分析したとおりですが、「家族のための耐久消費財の購入」と考えると、そうも言っていられなくなります。特に妻や子供にとっての「住環境の重要性」は、日中ほとんど外出してしまっている私とは、比べ物にならないといえます。欧米先進国に比べると、日本では特に中古物件のグレード、賃貸物件のグレードに不満足なものが多いことから、「住環境重視派」は必然的に新築に目が向いてしまうわけです。

 大型住宅ローン減税の施行などの外部環境の変化もあり、私も購入か賃借かで散々迷いましたが、今回は、「不動産市況の変動に関する不確実性をもう少し見極めるために購入の意思決定の先延ばしするというオプションを購入した」と考えるようにしました。

 「不動産価格の変動可能性に対する一定期間の購入延期オプション」の価格というのも、デシジョンツリー法や、リアルオプション法などを使えば、何らかの形で定量化でき、若干の割高家賃も説明できると思います。ただ、残念ながら、私の頭のレベルでは、すぐにそういったモデルが思いつきませんので、どなたか、面白いモデリング事例を募集します(笑)。

 かわりに私が紹介するのは、イオンの創業者である岡田家に伝わる家訓「大黒柱に車をつけよ」です。詳細は、岡田卓也氏の同名の著書が詳しいですが、本来動かないはず、あるいは、動かしてはならないとされているはずの「大黒柱」であっても、時代の変化によっては、車をつけて、動かすつもりで対応しなくてはならないという意味だそうです。
 著書では、呉服屋であった岡田屋が、人の流れを見ながら、戦前に繁華街であった場所から、四日市市役所近辺へ、更には四日市駅前へと移転し、更には郊外型のショッピングセンターのモデルへ進化を遂げていったことを例に挙げて、変化への対応の重要性を説明しています。

 本業の方も「専門」を持つことは大事なのでしょうが、その専門・ノウハウに必要以上に固執することなく、変化に合わせて守備範囲を拡げていきたいと思っています。しばらくの間、過大なレバレッジを背負い込むこともなくなったことで、その分仕事面でもリスクをとれるはずですから、今年は「攻めの姿勢」を貫きたいと思います。
| cpainvestor | 01:01 | comments(6) | trackbacks(0) | pookmark |
クルム伊達公子さんの活躍に思う
 
 先日、深夜に帰宅して何気なくテレビをつけたら、衛星放送で、クルム伊達公子選手の全豪オープン1回戦のハイライトがやっていました。相手は世界ランキング28位のカイヤ・カネピ選手(23歳)、実に15歳年下の強烈サーブの長身選手です。

 この時期のメルボルン、行ったことのある人ならわかると思いますが、全豪テニス、F1とスポーツイベント盛りだくさんの、めちゃくちゃ暑い盛りです。そこで、3時間弱、まさに「死闘」と言って良い試合を戦って、伊達さんは筋肉痛一つないらしいですから、一体どのようなトレーニングをされているのか。

 第一セットは相手にとられますが、第二セットは伊達さんがとりかえし、第3セットは、もつれました。何度か相手のマッチポイントをしのぎ、「これは伊達さんが勝つのでは」と何度も思った、手に汗握るすごい試合でした。38歳になっても、体のフットワーク、恐ろしくタイミングの早いリターンは、まったく衰えていない感じでした。テニスをやっていた経験がある方ならわかると思いますが、炎天下の3時間近い試合であの素早いフットワーク、常人のなせる技ではありません。
 また、「何としても勝ちたい!」という負けず嫌いオーラが、伊達さんの全身からあふれ出ているような感じでした。この試合、録画中継ではなく、ハイライトでよかったです。もし録画だったら、危うく3時間見てしまうところでした。久しぶりにこちらも元気になるような、良い試合を見せてもらいました。

 最近、昔の組織の同僚や後輩が、独立したり、新しい会社を立ち上げたり、海外駐在に出たりと、新しいチャレンジに向かっている話を立て続けにいくつか耳にしました。不況だからといって、皆が縮こまっているわけではなく、こういう環境だからこそ、あえて動いている人間もいるわけです。今年は自分も「守り」入るのではなく、「攻め」に出なければと、改めて思う今日この頃です。

追伸
 「攻めの投資」に出るために晩秋に打診買いした米国金融株投資は、ここ数日の暴落でだいぶ被害を受けております(笑)。投資の主力部隊の方は当分の間、「守り重視」で行きたいと思います。それにしても、オバマさんに早く不良債権買取をやってもらいたいところです。
| cpainvestor | 00:48 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |

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